悪質商法・証券取引被害

次々販売被害事件

事案の概要
 依頼者(70歳を超える高齢の女性)が,着物等の販売店から,約5年間のうちに,次々に着物等をクレジットを組んで購入した結果,何百万もの負債を負い,クレジット債務の支払が不能となった事案。
解決内容
 販売店と交渉した結果,購入物の大半を返還し,その代金の精算をしてもらうことができた。これにより,クレジット会社に対する債務はなくなり,精算金としてかなりの金額の返還を受けることができた。

海外先物取引被害事件

事案の概要
 依頼者(80歳を超える高齢)が業者の勧誘をうけ,海外先物取引委託契約を締結してしまった。その後,解約の書面を送ったが,解約を受け付けてもらえず,勝手に取引をされてしまった結果,損失が出てしまった事案。
解決内容
 内容証明郵便を送付し損害賠償請求をしたが,相手方に支払いの意思はなかったことから,訴訟提起した。1審勝訴後,控訴されたが,控訴審でも勝訴し,遅延損害金も含めた全額の支払いをうけることができた。

先物取引被害

事案の概要
 50代の病院勤務の女性が,先物取引の勧誘を受け,次々と金の買建の取引をさせられた結果,合計1000万円もの損害を負った事案。
解決内容
 当時,金の価格がどんどんと値上がりしていたが,様々な経済情勢,海外の状況,その他の情報からすれば,業者側は12月半ばには,金が大暴落することを予想出来たのに,業者側はその事実を隠して金をもっと買い増すように強く勧めていたことが分かった。
 そこで,裁判を起こし,この点を証人尋問などで追及した。
 その結果,一審二審とも業者の違法性を認め,業者から約840万円を支払ってもらう事が出来た。

投資詐欺事件

事案の概要
 依頼者(高齢の女性)が,投資詐欺の(外国為替証拠金取引)の被害に遭い,7000万円近くの損害を負った。その後,まもなく,投資詐欺を行った会社が倒産したため,担当者らの責任を追及する裁判を起こした事案
解決内容
 裁判では,全員の証人尋問を行い,担当者らの責任がすべて認められたが,担当者らは金がないなどとして任意に支払いをしなかった。
 そこで,判決をもとに,動産執行(債務者の自宅にある動産類を差し押さえる手続)を申し立て,執行官とともに,担当者の自宅に行った。
 担当者と,その妻と娘も在宅の中,高級時計などを差し押さえて,手続きが終了した。
 その後,担当者から連絡があり分割払いの申し出があったため,これにより相当額を回収できた。

業務提供誘引販売事件

事案の概要
 仕事先を提供する前提として,多額の加盟金その他の費用を払わされた事案
解決内容
 契約書上は,特定商取引法が適用されない体裁を取っていたが,関係資料等を分析したところ,特定商取引法の業務提供誘引販売に該当すると考えられた。そこで,業者にその旨を通告し,交渉したところ,80パーセントを超える返金を得ることができた。

サクラサイト被害事件

事案の概要
 依頼者宛てに,「あなたにお金をもらってもらいたい」などというメールがきたので,送信者との間でサイトを通じてやりとりしたが,なかなかやりとりが進まず,クレジットカードを使用して100万円を超えるサイト利用料が発生した事案。
解決内容
 クレジットカード会社にチャージバックを求めつつ,決済代行業者やサイト業者と交渉した。長期間にわたる交渉の結果,すべてキャンセル処理され,サイト利用料を払わないようにできた。

社債詐欺事件

事案の概要
 証券会社を名乗る男が高齢の依頼者に対し,ある社債券を買ってくれたら倍額で買い取ると嘘を告げ,無価値の社債券を数千万円で買わせようとした。
 依頼者が数千万円ものお金がないと言うと,男は「自宅の不動産を担保に入れてくれたら購入資金を貸すから問題ない。」とそそのかしたため,依頼者はこれに従い,依頼者の自宅不動産を相手方に所有権登記を移転し,さらに別の者の名義に所有権移転登記されてしまった。
解決内容
 自宅不動産の登記を経由した2名に対し所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴訟を直ちに提起した。
 当初,相手方は争う姿勢を見せたが,裁判での決着がつくまでの間に不動産の登記をほかに移転ができないように仮処分の申立てを行ったところ,相手方から,所有権移転登記の抹消に応じるという和解の申し入れがあった。
 これにより,全ての不動産の所有権を依頼者に戻すことができた。